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2014 年 4 月 11 日 コメントをどうぞ コメント

私はタイのバンコクの翻訳サービスを事業として行っています。東京にも営業所があり、タイ語やインドネシア語やベトナム語やタガログ語といった東南アジアの言語をメインにサービスを提供しています。

翻訳を仕事にしていますが、将来的にクラウド翻訳が主流になり、その後は機械翻訳になってしまうという予測はしています。したがって翻訳会社の仕事は長い目で見れば減っていくでしょう。これは技術の発展によりもう避けようがない事実だと考えています。しかしながら、手動の翻訳が不要になるのはまだ数十年単位でかかりそうですので、翻訳会社の存在意義はしばらくは残るでしょう。ほぼわかりきっている未来に向けてどう準備をしていくかを考えるとともに、急激に方法が変化するタイミングがいつなのかを少しでも肌感覚としてつかむために、世の中にある様々な翻訳関連のサービスを調べてまとめていきます。

ソーシャル翻訳、クラウド翻訳とはクラウドソーシングを活用した翻訳のことです。クラウドソーシングとは不特定多数の人の労働力を使う仕組みのことで、簡単にいいますと、翻訳したい案件をサイトに登録すると大量のフリーランス翻訳者がその案件の詳細を確認して応募してきて、作業が完了したらすぐに送ってもらえるというものです。翻訳者の名前を出しているところと、隠しているところが両方あります。
翻訳者が簡単に見つけられることと、中間業者が入らないのでマッチングの場を提供している会社に手数料は払うものの普通の翻訳会社に依頼するよりもコストを抑えられるというメリットがあります。一部の翻訳会社は言語によってはフリーランス翻訳者に外注しているだけなこともありますから、翻訳者を見つけてある程度の品質を担保するというだけの価値しか提供していない翻訳会社はクラウド翻訳にとって替わられてしまうでしょう。

一方でクラウド翻訳にも問題点はあります。依頼する翻訳者によっては品質が低すぎて使い物にならないことがあります。私もあるクラウドソーシングを活用した翻訳サービスで日本語から英語へ翻訳したことがあるのですが、あきらかに品質が低くて使い物にならなかったことがあります。品質に満足できなかったら返金する保証をうたっていたにもかかわらず、連絡しても間違った翻訳ではないという理由で返金してもらえませんでした。ネイティブ翻訳者が担当するとうたっていても、翻訳前ではなく翻訳後の言語のネイティブが担当していなければ意味がありません。日本語から英語への翻訳の場合には英語ネイティブが担当するべきだと思うのですが、あがってきたファイルはどう見ても英語ネイティブの翻訳ではありませんでした。このように不透明で信頼性が低いサービスを提供しているところもありますから注意が必要です。

翻訳者の名称を公開してくれるサービスであれば、継続的に同じ人に依頼することができますので便利です。誰が翻訳したのかがわからないサービスだと毎回品質にバラつきが出てしまうので使いづらいです。

機械翻訳はGoogleが圧倒的に有利なので、今後Googleが専用のチームを強化していけば世界一の機械翻訳会社になるでしょう。Googleは世界中のウェブサイトの情報をサーバーにデータとして保有していますので、それらのデータを翻訳に役立てることができれば高い品質の自動翻訳が実現します。実際に英語と中国語、英語と日本語などの翻訳ではそこそこの精度になってきています。一方でタイ語などの東南アジアの言語などで調べると、まだ使い物にならないレベルです。
ソフトウェアが自力で学習する仕組みをつくれた会社が機械翻訳ではトップになると思います。言語ごとに似た仕組みを使えるとはいえ、語彙や文法などはかなり多岐にわたるので、特定の言語に集中して開発を進めた会社がGoogleなどに買収されるという流れになりそうです。

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